【金融マーケター必見】コンバージョン乖離の放置はNG。データ分析の勝ち筋は正しいデータ計測から
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クレジットカードやカードローン、消費者金融、仮想通貨などを扱う金融商材事業。
これらのマーケティングを進める上でよくあるお悩みが、「コンバージョン数(CV数)が実際の成果数と合わない」という、いわゆるコンバージョン乖離※です。
- 広告媒体のコンバージョン数を合計すると、実申し込み数よりも明らかに多い
- 広告媒体のコンバージョン数をもとに算出したCPAは許容範囲だったのに、実際のコンバージョン数でCPAを算出すると許容範囲をオーバーしていた
……などなど、正しいデータが読み取れないばかりに、予算の割り振りにお困りのマーケターの方も多いようです。
この記事では、コンバージョン乖離が生じる原因から乖離によって生まれる課題、解決策までを解説します。実際の調査データも特別公開しますので、ぜひ最後までご覧ください。
※ 媒体の管理画面で計測するコンバージョン数と、基幹システムで計測している実コンバージョン数が合致しないこと。
目次
「どうすれば正しいCV数を計測できる!?」金融商材マーケターのよくある悩み
金融商材を扱う企業でマーケターを務めるAさん。
現在のWeb集客施策が順調なことを受けて、運用を任せる代理店から「広告の配信先やLPページを増やしませんか」と提案が。コンバージョン数もCPAも良好だと確認したAさんは、期待を込めて予算を確保しGOサインを出しました。
さて、成果を楽しみにしつつ迎えた1カ月後の定例ミーティング。代理店から提示された月次レポートを見たAさんは首をかしげます。媒体数が増えて施策が複雑化したせいか、コンバージョン数が予想と違う……?
「このデータは正しいのか?」と疑問に思ったAさんは、会社の基幹システムで計測したコンバージョン数を確認することにしました。すると、悪い予感は的中。月次レポートとコンバージョン数の乖離が続々と発覚したのです。
「この媒体もあの媒体もデータがおかしい! このままではどの施策が効果的だったのか分からない……」
広告効果を正しく計測するにはどうするべきなのか、頭を悩ませるAさん。このようなコンバージョン乖離を解決する手立てはあるのでしょうか?
多様化するWeb集客施策が正しい計測を困難に
コンバージョン数が乖離してしまうのには、広告媒体ごとの計測ロジックやCookie規制など業界を越えた共通の原因があり、次の章で主な内容について解説します。ここでは先に、金融商材における特徴的な要素をお伝えしておきましょう。
CV数の乖離発生。金融商材ならではの理由
金融商材事業のデジタルマーケターが相対するユーザーは、キャンペーンにひかれて即決するタイプ」と「各社の情報を集めて検討に時間をかけるタイプ」に分かれがち。どの層も取りこぼさないように、運用型広告やアフィリエイトなど、施策が多様化する傾向にあります。最終コンバージョンまでに複数の媒体・コンテンツに接触するユーザーが増加した結果、どのWeb集客施策が売り上げに貢献しているのかが見えにくくなってしまうのです。
なぜ乖離する!? コンバージョン(CV)数と成果数が合わない理由
そもそも、なぜコンバージョン数は乖離してしまうのでしょうか?
全てを解説すると膨大な情報量になってしまうので、ここでは主な3つの理由をご紹介します。
① コンバージョンの計測ロジックが異なる
ひと言で「コンバージョン数」と言っても、Google広告やYahoo!広告、Facebook広告など広告媒体ごとにその定義は異なります。広告をクリックしたその瞬間にコンバージョンとして計測するのか、実際にコンバージョンがあってはじめてカウントするのか、または広告表示の時点でコンバージョンと見なすのか、定義は実にさまざま。また、計測までに要する時間のズレもよく指摘されるポイントです。
ロジックの違いの具体例を挙げると、Google広告は広告が初めてクリックされた日にコンバージョンをカウントするか、実際にコンバージョンした日でカウントするかを選べます。一方、Yahoo!広告は最後に広告がクリックされた日にカウント。Facebook広告はクリックから1日とするか7日とするかを選べる仕様です。これらの計測方法は各媒体の管理画面から変更できるものもありますが、全ての媒体の計測ロジックを統一するのは至難の業です。
広告媒体のコンバージョンロジックは主に4種類
- クリックスルーコンバージョン
広告をクリックしたユーザーがコンバージョンした場合に計測 - ビュースルーコンバージョン
広告を閲覧したもののクリックしなかったユーザーがコンバージョンした場合に計測 - ユニークコンバージョン
広告を1回クリックした後に複数回コンバージョンした場合、初回のみを計測 - 総コンバージョン
広告を1回クリックした後に複数回コンバージョンした場合、その合計を計測
② 重複コンバージョンが発生している
Web広告を複数の媒体で出稿している場合、各広告媒体の管理画面で確認できるコンバージョン数の合計が実際の成果数よりも多くなりがち。重複コンバージョンといって、ユーザーが複数の媒体を経由(クリック)して最終コンバージョンに至った場合に発生します。
これは①でお伝えした計測ロジックの違いにも関係します。
具体例としては、Google広告・Facebook広告ともに“広告がクリックされた日にCV計測”と設定していたとして、ユーザーがGoogle広告をクリックしてからいったん離脱し、同日中にFacebook広告からコンバージョンに至った場合。「実際のコンバージョンは1件なのに、各媒体がコンバージョンとして計測している状態」として重複コンバージョンが出てしまうのです。
重複コンバージョンは、リードタイムが長い、慎重に検討されがちな商材に多い傾向があります。
③ Cookie規制の影響を受けている
昨今、オンライン環境におけるプライバシー保護の観点からCookieを規制する動きが活発化しています。すでにApple社ではWebブラウザ「Safari」にトラッキング防止機能ITP(Intelligent Tracking Prevention)を搭載しており、Webブラウザ「Google Chrome」を提供するGoogle社も2023年末を目処にサードパーティーCookieのサポートを廃止すると発表しました。
こういった流れの中、媒体側もCookie規制対象となっていて正しく計測できないケースが出ています。広告を配信する企業はサードパーティーCookieに頼らないデータ取得が喫緊の課題と言えるでしょう。
コンバージョン数の乖離の原因についてさらに詳しく知りたい方は、本文の最後で詳細記事へのリンクをご案内していますので、そちらもあわせてご覧ください。
コンバージョン数が乖離を起こすと何がマズい?
事例から学ぶコンバージョン乖離の怖さ
計測乖離がもたらす最大の弊害は、「マーケティングにおいて正しい意思決定ができないこと」です。ここで、事例を一つご紹介しましょう。
こちらは、株式会社ガラパゴス様のWeb広告に関する、各媒体コンバージョンの乖離率を調査したデータです。
表の右側縦2列に並ぶ数字は、基幹CV(実数値のCV)を正にしたとき、各広告媒体の管理画面データから算出した乖離率と、広告効果測定ツール「アドエビス」導入後に算出した乖離率。青字部分は基幹システムCVより多く計測されており、赤字は基幹システムCVより少なく計測されていることを示します。
データを見てみると、媒体管理画面からのデータだと乖離率の高い媒体が複数あり、特にFacebook広告では58%超をマーク(図の①)。また乖離率の上ブレ・下ブレがバラバラで、実際のコンバージョン数との関係性を見出すことが困難です(図の②)。
ガラパゴス社様ではアドエビス導入後、コンバージョン乖離率は全体を通して最大15%に抑えることに成功(図の③)。さらに共通の計測ロジックを適用したことにより、乖離率の差も縮まりました(図の④)。成果の向上とPDCA改善を実現し、社内の情報共有もスムーズになったということです。
今回示したのは一例ですが、このビフォー・アフターの数字のギャップを見ると、不正確な数字を信じて意思決定を行うことがいかに危険か、お分かりいただけるのではないでしょうか。コンバージョン数やCPAのデータが間違っていた場合、誤った数値を根拠にマーケティングの判断をすることになってしまうのです。
せっかくのWeb集客施策を無駄にしないためにも、正確なコンバージョン数を計測し、成果に繋がる施策を見極めましょう。
ガラパゴス社様の事例をより詳しく知りたい方はこちら
⇒広告媒体CV数と実CV数を徹底比較!コンバージョン乖離が及ぼす影響とその改善方法
コンバージョン乖離を防ぐには?
イルグルムが提供する、導入件数No.1※広告効果測定ツール「アドエビス」なら、Cookie規制に対応した正確なコンバージョン計測が可能。複数の広告媒体に出稿していても、共通するロジック(計測基準)でコンバージョン数を一元的に計測・把握できます。
アドエビスの導入には、多少の手間と時間がかかります。ですが手間がかかる分、貴社に最適な測定環境を作り上げることができ、多くの企業様にWeb集客施策の改善でお役立ていただいています。
運用ルールの決定から運用定着まで、専任担当者が手厚くサポートしますので、ツールの導入が初めての企業様もご安心ください。スムーズに、安心してお使いいただける環境でお待ちしております。
お客様の状況に合わせた活用方法をご提案いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
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CV数の乖離について、さらに詳しく知りたい方はこちら。
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