EFOでコンバージョンを改善!フォーム改善におすすめのツールや成功事例も

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EFOに取り組む前に、まずはボトルネックを特定しよう|中間コンバージョンの計測もできる「アドエビス」とは?

  • よく聞くEFOって何?
  • サイト訪問者は増えてきたが、フォームやカートからの離脱が多くCVRが上がらない…
  • そもそも、フォームの離脱が多いのか少ないのか、計測方法がわからない

EC・Web担当者の中には、このような悩みを抱える方も多いことでしょう。

EFOとは、Entry Form Optimization(エントリーフォーム最適化、入力フォーム最適化)の略で、フォームの通過率を上げるための施策の総称を指します。
フォームの入力項目が多すぎる、必須項目がわからないなど、ユーザーにとってストレスの多いフォームになっていませんか?

サイトの訪問者数を増やしても、フォームで離脱されてしまっては売上は上がりません。
特にECサイトでは、フォーム離脱率の良し悪しが売上に直結します。
また、BtoBビジネスを行う企業にとってもEFOは重要です。近年はオウンドメディアや広告を使ってリード獲得を行う企業も増えていますが、こうした取り組みでもメルマガ登録や資料請求、ホワイトペーパーダウンロードなど、ユーザーからの申し込みはフォームを経由して獲得することになります。

「欲しい商品が買える」「読みたいメルマガに登録できる」など、フォームの先にはユーザーにとってのベネフィットがあるはずです。ユーザーにより大きな価値提供をするためにも、EFOはどんな企業でも必ず押さえておきたい施策といえるでしょう。

この記事では、EFOの基本と成果を向上させるポイント、具体的な実施方法について詳しく解説します。

1. EFO(エントリーフォーム最適化)とは

EFOとは、Entry Form Optimization(エントリーフォーム最適化、入力フォーム最適化)の略で、Webサイトの入力フォームをユーザーが入力しやすいよう改善する取り組みのことです。
ユーザーの負担が最小限になるよう工夫し、フォーム通過率を向上させます。

EFOの具体例を挙げてみましょう。

  • 入力項目や必須項目を減らす
  • 入力補助機能をつける
  • わかりやすいデザインにする

ユーザーは、ほんの些細なストレスで簡単にフォームから離脱してしまいます。少しでも改善できるポイントはないか、ユーザー視点で考えることが重要です。

1-1. LPO(ランディングページ最適化)との違い

EFOに似た言葉であるLPOについても理解しておきましょう。
LPOは、Landing Page Optimization(ランディングページ最適化)の略です。ユーザーがWebサイトに訪問したときに最初に見るページを改善し、CVRを高めるための取り組みのことを指します。
例えば、メインビジュアルやキャッチコピーの差し替え、ページの読み込み速度改善など、さまざまな観点でページを評価し改善ポイントを探ります。
フォームもLPOの改善項目の一つです。つまり、EFOはLPOの一部だといえるでしょう。

1-2. SEO(検索エンジン最適化)との違い

同じく似た言葉に、SEOがあります。
SEOとは、Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)の略で、特定のキーワードの検索結果画面で自社サイトを上位に表示させる取り組みのことを指します。
検索結果の上位に表示させるには、ユーザーの検索意図を解決するコンテンツを作成する必要があります。関連するキーワードやサジェストキーワード(検索エンジンから提案される候補キーワード)をもとに、ユーザーが何を求めているのかを分析し、コンテンツ作成を行います。
また、上位表示させるだけでなく、検索結果から訪れたユーザーが最初に見るページの最適化(LPO)も重要です。EFOだけでなく、LPOとSEOも「ユーザーの課題を解決する」という一連の流れの中にあるという点を理解しておきましょう。

2. EFOの重要性

EFOの重要性をさらに深掘りしていきましょう。
オンラインユーザーのUX研究を行うBaymardの調査では、フォームに到達したユーザーの約7割が入力を放棄し離脱しているとの結果が出ています。

同調査におけるユーザーの離脱理由には「購入するためにアカウント作成が必要だった」「購入プロセスが長すぎる」「Webサイトにエラーが発生した」など、フォームの不親切な仕様によるものも散見されます。
もちろん「商品の費用が高いため購入をためらう」など、フォーム以外の要因もありますが、それ以外の不要なストレスは最小限に抑える工夫が必要だといえます。

また、EFOは企業・顧客の双方にとってメリットのある取り組みです。それぞれ見ていきましょう。

2-1. 企業側へのメリット:CVRが上がる

企業側にとっては、離脱率を下げコンバージョン率(CVR)を上げられるのがEFOの最大のメリットです。
例えば1,000人のユーザーがページに訪れ、50人がフォームまでたどり着いたとしましょう。そのうちの7割が離脱してしまうと、1,000人集めても15人しか購入や申し込みをしてないことになります。
この場合、CVRを算出すると15 ÷ 1,000 = 1.5%です。ECサイトであればCVRは3%程度になるというデータもあるため、改善の余地があることがわかります。

もしEFOによりフォームの離脱率を5割まで下げることができれば、購入するユーザーは25人にまで増えます。例えば、このコンバージョン数をCVRを変えずに実現しようとすると、流入数を1,670人程度に増やさなければなりません。広告であれば1.67倍の費用がかかるということです。
EFOで離脱率を改善できれば、CVRが向上し、広告などの施策の費用対効果も上がります。

EFO以外のCVRの改善施策については以下の記事で詳しい内容を取り上げていますので、あわせてご覧ください。

2-2. 顧客側へのメリット:ストレスなく入力できる

EFOは、顧客(Webサイトユーザー)にとってもメリットのある取り組みです。フォームでストレスや不安を感じることがなければ、スムーズに目的達成できるからです。

あなた自身がユーザーとしてフォーム入力をしているときを思い返してみましょう。
ユーザーは、何らかの課題を解決したいという目的がありWebサイトを訪れます。解決手段を見つけて、いざ購入や申し込みをしようとしたところで、フォームでエラーが何度も発生したらどうでしょう。ストレスを感じて入力をやめてしまうのではないでしょうか。

つまり、フォームは顧客へのおもてなしであるとも考えられます。
ユーザーの課題を解決し、より良い未来に導くためにも、EFOに取り組みましょう。

3. フォーム離脱率の計測方法

EFOを行うためには、まずはフォームの離脱率を計測する必要があります。
フォーム離脱率は、以下の計算式で求めることが可能です。

フォーム離脱率=(フォーム閲覧数 - フォーム送信数)÷ フォーム閲覧数

フォームの閲覧数(フォームページのページビュー数)とフォームが送信された数を把握することができれば、フォーム離脱率を把握できるということです。
こうした数値を取得するには、アクセス解析ツールや広告効果測定ツールを導入することをおすすめします。EFOに役立つツールについては後述しています。

フォーム離脱率を計測した結果、それほど悪くない数値が出たのに成果が上がらない場合は、フォーム以外に要因があるかもしれません。特にユーザーの導線が複雑になりやすいECサイトにおいては、改善ポイントを絞りにくいとお困りの方も多いことでしょう。
ECサイトで成果を上げるために見るべきポイントや分析方法については、以下の資料で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。

4. ユーザーに親切なフォームを作るための8つのチェックポイント

フォームに改善を施し、前後でフォーム離脱率がどう変化するのかを確認、さらに改善できる点がないかを探るというPDCAを回すのが、EFOの基本的な進め方です。
しかし、フォーム離脱率を把握できたところで、どのような改善策を行えば良いのか迷う方もいるでしょう。
まずは、どんなフォームが「ユーザーに対して親切なフォーム」なのかを把握しておくことが大切です。

それぞれの項目について図解を含め解説します。
次に紹介する8つのポイントが、自社のフォームにも適用されているかどうかも確認してみてください。
全てに共通するポイントは、「ユーザーの頭を悩ませないこと」「離脱する理由を与えないこと」です。
それを念頭に置いて、1つずつ見ていきましょう。

4-1. 入力項目が多すぎないか

まず確認したいのは、フォームの入力項目が多すぎないかという点です。

せっかくユーザーの情報を得られるのだから、あれもこれも入力してもらいたい、という気持ちもわかりますが、入力項目が多いと「手間がかかりそう」と思われて離脱されてしまう可能性が高まります。
顧客とのコミュニケーションに必要な最低限の項目に抑えるよう検討しましょう。

チェックポイント① 入力項目は多すぎないか?

また、氏名や電話番号などの入力欄が分割されていると、入力の手間が増えるため離脱の要因になります。項目数を減らし、さらに不要な分割をしないよう工夫しましょう。

4-2. 住所が自動入力されるか

郵便番号を入力すれば、住所を自動入力できる機能を搭載するのが理想です。
近年はこうした住所が自動入力されるフォームが一般的となっているため、この機能がないだけで離脱の要因になる場合もあります。

チェックポイント② 入力を自動化できないか?

住所自動入力機能を付与するには、フォームのプログラムそのものの改修が必要になります。その場合、エンジニアのいない会社では難しい場合も多いでしょう。後述するEFOツールを導入するのも1つの方法です。

4-3. 全角・半角指定をしていないか

住所や電話番号で数字を入力する際、「全角で入力してください」「半角で入力してください」と指定するフォームを多く見かけます。
ユーザーの立場になって、快適に入力できるフォームとは何かを考えてみましょう。

全角・半角の切り替えには余分にキーを押さなければならずストレスになります。特に近年はスマートフォンから入力する場合も多く、切り替えの負担はより大きいものになります。
ユーザーに対して全角・半角を指定せず、システム側で変換処理できるようフォームを設計しましょう。

4-4. 必須項目はわかりやすく表示されているか

入力必須項目とそうでない項目の区別がしやすいよう表示することで、入力欄を少なく見せられるという効果があります。

欄外に「※の表示がある項目は入力必須です」というフォームも多く見かけますが、これではユーザーに気づいてもらえません。
項目ごとに入力必須かどうか必須項目が区別できるよう、ラベルなどでわかりやすく表示するのがおすすめです。

チェックポイント③ 入力方法は分かりやすいか?

4-5. 記入例はわかりやすく表示されているか

フォーム項目に記入例を表示するのも重要です。
入力する内容が明確でなければ、ユーザーが迷って離脱する要因になってしまいます。

特に自由記入欄など、ユーザー自身が考えた内容を入力する場合は、記入例を記載することで入力してもらえる可能性を高められます。
入力欄の近くにラベルやプレースホルダーを使い、入力しているときに補足情報として見られるよう工夫しましょう。

4-6. エラーがリアルタイムにわかるようになっているか

ユーザーが誤った内容を入力したときのエラーは、リアルタイムに表示されるようにしましょう。
入力が終わり「送信」ボタンを押した際にエラーが表示されると、入力した内容をさかのぼって見なければならず、送信を諦めさせる要因になります。

チェックポイント④ 入力ミスはタイムリーに表示されるか?

フォームの入力規則に合わない内容が入力された場合には、リアルタイムにエラーを表示させられるようフォームを設計しましょう。こちらもフォームのプログラム改修が必要なため、社内にエンジニアがいない場合にはEFOツールを使うのもおすすめです。

4-7. 送信ボタンがわかりやすいか

送信ボタンにひと工夫施すことで、ユーザーの離脱防止に役立てられる方法があります。
入力必須項目が埋まっていない場合は送信ボタンを押せないようにすることで、フォームの入力が不十分であることをユーザーに知らせることができます。
エラーのリアルタイム表示と同じく、ユーザーの誤入力防止を補助するための施策です。

また、送信ボタンに表示する文言も、ボタンを押した後に何が起こるのかわかるようにしましょう。例えば「購入する」や「申し込む」など動詞にすると、ユーザーは安心してボタンを押すことができます。
フォーム項目だけでなく、ボタンにも気を配ることもポイントです。

4-8. フォーム内に余計な情報が表示されていないか

フォームの中に、関係のない情報がないかどうかもチェックしましょう。
例えば入力欄の周囲にバナーなどが表示されていると、そちらに気を取られてクリックし、離脱の要因になります。
また、サイト内で共通ヘッダーを使用している場合にも注意が必要です。ヘッダーのメニュー項目をクリックしてフォームからの離脱を誘発してしまいます。

フォームを設置したページには、余計な情報を排除した専用のヘッダーを設けるなど、ユーザーの気を逸らさない工夫が必要です。

5. EFOに役立つツール3選

ここまで解説してきたEFO施策は、Webサイトの仕様や人的リソースにより簡単には実行できないものも含まれています。
ここでは、EFOに役立つツールを紹介します。
フォームのカスタマイズにはEFOツール、フォーム離脱率の算出にはアクセス解析ツールや広告効果測定ツールを使うのが便利です。
それぞれについて詳しく解説します。

5-1. EFOツール

EFOツールは、既存のフォームにエラー表示や入力補助機能を付与することができるツールです。
ユーザーに親切なフォームを作るための8つのチェックポイントで紹介した方法の中には、エンジニアによる機能実装が必要なものもいくつかあります。EFOツールを使えば、マーケティング担当者だけでもフォームをカスタマイズできるようになります。

ECサイトであれば、カートシステムにEFO機能がついているものもあるので、そういった仕組みを活用するのもおすすめです。
詳しくは以下の記事をご覧ください。

5-2. アクセス解析ツール

アクセス解析ツールを使えば、フォームの離脱率を把握することができます。
例えば、一番ポピュラーなGoogleアナリティクスでは、フォームやコンバージョンページのアクセス数を計測することで、フォーム離脱率を算出できます。
設定や使用方法については慣れや知識は必要ですが、「とりあえず数値を把握しておきたい」という場合にはおすすめの方法です。

アクセス解析ツールは、フォーム離脱率以外にもさまざまなデータを取得できるので、Webサイトには必ず導入しておきたいツールの1つです。

新バージョンの「Google アナリティクス 4(GA4)」でeコマースの設定を行う手順については以下の記事で詳しく解説しています。こちらもあわせてご覧ください。

5-3. 広告効果測定ツール

広告効果測定ツールは、SEOやWeb広告など流入施策ごとの成果を正確に把握するためのツールです。
アクセス解析ツールと同じく、Webページやフォームのアクセス数やCVRを計測し、パフォーマンスを把握することが可能です。
取れるデータはアクセス解析ツールと似ていますが、各広告施策といった流入チャネルごとの正確な数値を取得できる点が特徴です。

例えば、SEO記事やWeb広告、SNSなど、ユーザーの流入チャネルが多岐にわたる場合に、チャネルの効果の良し悪しを把握することが成果を上げるためには不可欠です。
こうしたデータを取得するために、多くのアクセス解析ツールではブラウザのCookieを使用しています。しかし、近年は「Cookie情報は個人情報にあたる」という風潮が強まり、ブラウザ各社がCookieの活用について規制を強めています。その結果、正確な流入元のデータを取りづらくなっているのが現状です。
そのようなケースでは、広告効果測定ツールが有効です。特にBtoBビジネスのように購買までの検討期間が多い場合に威力を発揮します。

広告効果測定ツールにもさまざまな種類があります。選び方を解説した記事もありますので、以下もあわせてご覧ください。

6. EFOで重要なボトルネックの特定事例

EFOを行う前に、CVRのボトルネックになっている箇所がどこかを特定する必要があります。データによっては、フォームよりも先にランディングページを改修した方がいいといった方針になるかもしれません。
最も改善幅の大きい部分を優先的に対応するためにも、ボトルネックの特定は重要です。
ここでは、具体的な手順をイメージしやすいよう、広告効果測定ツールを使った事例を紹介します。

6-1. マイクロCVの活用でCPO改善率200%!(株式会社ワンスター)

株式会社ワンスターは、クライアントのダイレクトマーケティング支援を手がける広告代理店です。クライアントの費用対効果にコミットするため、正確な広告効果測定に定評のある「アドエビス」を導入しています。

購入や申し込みなどの最終的なコンバージョンを取得するだけでは、CVR改善のために何が要因なのかを特定できないため、記事から広告ページへの遷移率やフォーム離脱率をマイクロコンバージョン(中間コンバージョン)として計測しています。
計測地点を分割し、それぞれ数値改善のためのPDCAを加速した結果、CPO(Cost Per Order:新規顧客獲得単価)が200%以上も向上するという実績も出ています。
LPOもEFOも、まずは改善ポイントを特定することが重要です。コンバージョンに至るまでの中間地点に指標を設定し、改善点を探しましょう。

株式会社ワンスターの事例について詳しくは以下のページで紹介していますので、あわせてご覧ください。

7. まとめ

「訪問数は増えたのにコンバージョンが上がらない」とお悩みの場合には、フォームの離脱率がボトルネックになっていないかを確認しましょう。
分析の結果、フォームがボトルネックになっていると判明した場合にはEFOに着手しましょう。
EFOで改善できるフォーム離脱率は、CVR改善に対してインパクトが大きい指標です。特にECは売上に直結するので、必ず取り組むべきでしょう。

ただし、サイトの改善を行うには、EFOだけでは不十分です。フォーム以外にも、ボトルネックになりうる箇所は多数あります。「記事コンテンツがわかりにくいのかもしれない」「ランディングページへの導線がわかりにくいのかもしれない」など、さまざまな可能性を考えて分析する必要があります。

こうした分析を行う際に必要なのが、サイト流入からコンバージョンに至るまでのデータを一気通貫で見ることのできるデータ分析環境です。
アドエビスは、SEOや広告の種類を問わず、流入チャネルからコンバージョンまでのデータをわかりやすいダッシュボードで可視化できる広告効果測定ツールです。もちろん、ボトルネック特定のための中間コンバージョンも計測できます。

EC事業者のWeb集客・成果アップで直面する課題と解決方法についてまとめた資料をご用意しましたので、お役に立ちましたら幸いです。

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